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4月から出産育児一時金が増額されます

◆出産育児一時金とは?

出産育児一時金とは、健康保険等の被保険者が出産したとき(妊娠85日以後の生産(早産)、死産(流産)、人工妊娠中絶)、出産に要する経済的負担を軽減するため、一定の金額が支給される制度です。

 

◆42万円から50万円に増額へ

出産育児一時金の支給額は、公的病院における出産費用等を勘案して定められており、現在は原則42万円(本人支給分40.8万円+産科医療補償制度の掛金分1.2万円)ですが、この4月1日から1児につき50万円が支給されます。

産科医療補償制度とは、医療機関等が加入する制度で、加入医療機関で制度対象となる出産をされ、万一、分娩時の何らかの理由により重度の脳性まひとなった場合、子どもとご家族の経済的負担を補償するものです。

 

◆出産費用の状況等

厚生労働省の令和4年10月13日第155回社会保障審議会医療保険部会資料によると、出産費用(正常分娩)は年間平均1%前後で増加しています。

令和3年度における出産費用(公的病院・正常分娩)の状況を都道府県別にみると、一番高いところで東京都の56万5,092円(平均値)、一番低いところで鳥取県の35万7,443円(平均値)、全国では45万4,994円(平均値)です。

出産費用の増加要因や地域差の要因として、医療費水準や物価水準、私的病院の割合、妊婦の年齢等がありますが、最も大きい要因は地域の所得水準となっています。

 

◆出産育児一時金の支給方法(直接支払制度・受取代理制度)

出産にかかる費用に出産育児一時金を充てることができるよう、協会けんぽまたは健保組合から出産育児一時金を医療機関等に直接支払う仕組み(直接支払制度)があります。出産費用としてまとまった額を事前に用意する必要がないので、被保険者の負担は軽減されます。

また、直接支払制度では、事務的負担や資金繰りへの影響が大きいと考えられる施設(年間の分娩件数が100件以下または収入に占める正常分娩にかかる収入の割合が50%以上で、厚生労働省へ届け出た診療所・助産所)については、医療機関等が被保険者に代わって出産育児一時金を受け取る「受取代理」制度を利用することができます。

令和5年3月大学等卒業予定者の就職内定状況と企業の採用活動の早期化

◆大学生の就職内定率は84.4%、前年同期より1.4 ポイント上昇

厚生労働省と文部科学省は、共同調査している令和5年3月大学等卒業予定者の就職内定状況について、令和4年12月1日現在の状況を取りまとめ、公表しています。

この調査によれば、大学の就職内定率は84.4%(前年同期比1.4ポイント上昇)となっています。また、短期大学の就職内定率は、69.4%(同6.6ポイント上昇)、高等専門学校・専修学校(専門課程)の就職内定率は、それぞれ96.6%(同5.4ポイント上昇)、69.8%(同0.4ポイント低下)となっています。

 

◆令和6年卒の採用活動も本格化

令和6年卒の採用活動についても本格化してきており、リクルートの就職みらい研究所が2024年(令和6年)卒業予定の大学生および大学院生に対して実施した「就職プロセル調査」によると、2月1日時点の大学生(大学院生除く)の就職内定率は、すでに19.9%(前年同月比で+6.4ポイント)に上っています。このうち内定取得先企業の業種については、例年通り割合が高い順に「情報通信業」、「サービス業」(他に分類されないもの)」、「小売業」と続きますが、前年に比べて他業種の割合が増えているそうです。特定の業界に限らず、全体として企業の採用の動きが早まっていることがわかります。

 

◆早期化する企業の採用活動

現在、人手不足の現状で、早期に採用活動を開始する企業は多く、この傾向はますます強くなることが予想されます。また、いわゆる「就活ルール」など新卒一括採用という慣習も見直しが行われる見通しで、今後、採用活動の在り方については検討していかざるを得ないでしょう。

【厚生労働省「令和5年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(12月1日現在)を公表します」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11805001/001038335.pdf

3月からの協会けんぽの保険料率と4月からの雇用保険料率

◆令和5年3月分からの健康保険料

令和5年3月分(任意継続被保険者にあっては同年4月分)の都道府県単位ごとの保険料率が全国健康保険協会のホームページに公表されました。令和4年度から引上げとなった都道府県は13、引下げとなった都道府県は33、現状維持は1県です。東京都は10.00%になります(令和4年度9.81%)。

なお、40歳から64歳までの方に加算される介護保険料率は、1.64%から1.82%に変更になります。

【協会けんぽ「令和5年度保険料額表(令和5年3月分から)」】

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g7/cat330/sb3150/r05/r5ryougakuhyou3gatukara/

 

◆雇用保険料率(令和5年4月1日~令和6年3月31日まで)

○一般の事業の雇用保険料率

労働者負担と事業主負担あわせて15.5/1,000となります(令和5年3月までは13.5/1,000)。失業等給付・育児休業給付の保険料率が労働者負担・事業主負担ともに5/1,000から6/1,000に変更になったことで上がりました。事業主のみ負担となる雇用保険二事業の保険料率については変更はなく、3.5/1,000です。

○農林水産・清酒製造の事業、建設の事業

農林水産・清酒製造の事業の雇用保険料率は労働者負担と事業主負担あわせて17.5/1,000となります(令和5年3月までは15.5/1,000)。

建設の事業は労働者負担と事業主負担あわせて18.5/1,000となります(令和5年3月までは16.5/1,000)。

失業等給付等の保険料率が、一般の事業と同じく、労働者負担・事業主負担ともに上がりました(6/1,000から7/1,000に変更)。雇用保険二事業の保険料率(事業主のみ負担)に変更はありません(農林水産3.5/1,000、建設4.5/1,000)。

【厚生労働省「令和5年度雇用保険料率のご案内」】

https://www.mhlw.go.jp/content/001050206.pdf

令和4年障害者雇用状況と実雇用率算定方法の改正

◆雇用障害者数、実雇用率が過去最高

厚生労働省は、民間企業や公的機関などにおける、令和4年6月1日時点の「障害者雇用状況」集計結果を取りまとめ、公表しました。

民間企業(障害者雇用促進法において義務付けられている43.5人以上の規模:法定雇用率2.3%)の雇用障害者数は、61万3,958.0人(対前年比2.7%増、対前年差1万6,172.0人増)、実雇用率2.25%(対前年比0.05ポイント上昇)と、いずれも過去最高を更新しています。

また、法定雇用率達成企業の割合は、48.3%(対前年比1.3%増)となっています。なお、法定雇用率未達成企業は、5万5,684社でそのうち障害者を1人も雇用していない企業(0人雇用企業)は3万2,342社で、未達成企業に占める割合は58.1%となっています。

 

◆精神障害者の雇用が増加

雇用者を障害種別で見ると、身体障害者は35万7,767.5人(対前年比0.4%減)、知的障害者は14万6,426.5人(同4.1%増)、精神障害者は10万9,764.5人(同11.9%増)と、特に精神障害者の伸び率が大きくなっています。

その理由として、平成30年4月から精神障害者の雇用が義務化され、雇用者は今も増加傾向となっていることが挙げられます。しかし、精神障害者は、身体障害者や知的障害者に比べて長時間安定して働くことが難しく、職場定着率が低いことが課題となっています。

 

◆短時間労働者の実雇用率算定方法の見直し

そこで政府は、「短時間(週所定労働時間が20時間以上30時間未満)であれば働ける」という精神障害者の就労機会を拡大するため、一定の要件を満たした場合に、従来1人あたり0.5ポイントとカウントするところを1ポイントとカウントする特例措置を設けました(令和4年度末までとされていたが省令の改正で延長予定)。

また、改正障害者雇用促進法では、週所定労働時間が10時間以上20時間未満の精神障害者、重度身体障害者および重度知的障害者を雇用した場合についても、雇用率を1人あたり0.5ポイントとしてカウント(予定)することとしました(令和6年4月までに施行予定)。

【厚生労働省「令和4年 障害者雇用状況の集計結果」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11704000/001027391.pdf

【厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正する法律案の概要」】

https://www.mhlw.go.jp/content/001000995.pdf

「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」および「緊急雇用安定助成金」が3月で終了します

厚生労働省は、新型コロナウイルス対策として、休業手当を受け取れなかった人を対象に導入した「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」の受付を、令和5年3月末までの休業をもって終了すると明らかにしました。

また、休業手当の一部を補助する企業向けの「緊急雇用安定助成金」の受付も、令和5年3月末までの休業をもって終了します。

雇用情勢が回復し、コロナ禍前と同様に人手不足感が強まっていることなどを踏まえ、制度の打ち切りを決めました。利用されている方はご注意ください。

 

◆新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の申請対象期間および申請期限

令和4年10月~令和4年11月に休業した場合の申請期限は令和5年2月28日まで、令和4年12月~令和5年1月に休業した場合の申請期限は令和5年3月31日まで、令和5年2月~令和5年3月に休業した場合の申請期限は令和5年5月31日までです。

 

◆緊急雇用安定助成金の申請期限

支給対象期間(1~3の連続する判定基礎期間)の末日の翌日から起算して2か月以内です。申請期限を過ぎた場合は、申請を受け付けることができません。郵送またはオンライン申請による場合は、上記の日までに支給申請書等が労働局・ハローワークに到達していなければなりませんので、ご注意ください。なお、令和5年3月31日を含む判定基礎期間の申請期限は、令和5年5月31日まで(必着)です。

 

詳しくは、下記ホームページをご覧ください。

【厚生労働省「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金受付終了のお知らせ」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001032016.pdf

【厚生労働省リーフレット「緊急雇用安定助成金は、令和5年3月31日をもって終了する予定です」を掲載しました】

https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001030562.pdf

賃金のデジタル払いを可能にする改正省令が公布され、同意書の様式例も公表されました

厚生労働省は令和4年11月28日、賃金のデジタル払い(資金移動業者の口座への賃金支払い)を可能とする「労働基準法施行規則の一部を改正する省令」を公布しました。

給与の振込先が拡大されるのは25年ぶりで、企業は、労使協定を締結したうえで労働者から同意を得れば、厚生労働大臣の指定を受けた資金移動業者の口座への資金移動による賃金支払い(賃金のデジタル払い)ができるようになります。厚生労働省は同日、関係通達も発出し、労働者への説明事項などを記載した同意書の様式例も提示しました。施行は令和5年4月1日で、同日から資金移動業者の指定申請を受け付けます。

 

◆指定資金移動業者の破綻時には保証機関により労働者に口座残高の弁済が行われる

改正省令では資金移動業者の指定要件について厳しく定められており、賃金デジタル支払いはこれらの要件に係る措置が講じられた資金移動業者の口座に限り認められることとなっています。口座残高の上限を100万円とし、口座残高が100万円を超えた場合、その日のうちに100万円以下にする仕組みが必要です。また、指定資金移動業者の破綻時には、指定資金移動業者と保証委託契約等を結んだ保証機関により、労働者と保証機関との保証契約等に基づき、労働者に口座残高の弁済が行われることとなっているため、破綻したときの全額返済に向け、保証機関と契約しておく必要もあります。

 

◆労働者の同意を得る際の留意事項

企業が賃金のデジタル払いを実施するには、労働者の同意が必要です。同意を得る際は、資金移動を希望する賃金の範囲・金額や支払い開始希望時期、賃金移動業者の破綻時に弁済を受けるための代替銀行口座などを確認する必要があります。その際に用いられる様式例を通達の別紙で提示しています。

【厚生労働省「労働基準法施行規則の一部を改正する省令」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001017141.pdf

【厚生労働省「労働基準法施行規則の一部を改正する省令の公布について」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001017089.pdf

【厚生労働省「賃金の口座振込み等について」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001017090.pdf

【厚生労働省「資金移動業者口座への賃金支払に関する同意書」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001017091.pdf

冬の節電要請が始まりました

◆冬の節電要請は7年ぶり

今冬の電力需給は、全国で瞬間的な需要変動に対応するために必要とされる予備率3%以上を確保しているものの、厳しい状況です。加えて、ロシアのウクライナ侵攻の影響により、エネルギーの安定した調達に懸念がある状況が続いています。

このため政府は、12月1日から来年3月31日までの4か月間、節電要請を行うことを発表しました。冬の節電要請は2015年以来7年ぶりで、全国の家庭や企業に無理のない範囲での協力を求め、数値目標を設けないとしています。

 

◆オフィスでの省エネ・節電の取組みは?

資源エネルギー庁は、事業者向けのリーフレットで「全オフィスで消費電力の1%を節電すると、毎日、家庭約10万世帯が消費する電力と同程度のエネルギーが削減できる」として、以下の取組みを紹介しています。

・可能な範囲で執務室や店舗エリアの照明を間引きする

・長時間離れるときは、OA機器の電源を切るか、スタンバイモードにする

・使用していないエリア(会議室、休憩室、廊下等)は、空調を停止する

・重ね着をするなどして、無理のない範囲で空調の設定温度を下げる など

 

◆節電プログラムとは?

さらに政府は、省エネ・節電の促進のため節電プログラムを8月から実施しています。節電プログラムは、家庭や企業が小売電気事業者の節電プログラムに参加(12月31日までに登録が必要)し、一定の電力使用量を削減した場合に特典としてポイントが得られる仕組みとなっています。

また、小売電気事業者は、節電プログラムの一例として、スマートフォンなどを活用して電力の需要状況に応じたタイムリーな節電要請を行う「ディマンド・リスポンス」を実施しています。

資源エネルギー庁の発表によると、最も電力需要が高まる来年1月の予備率は東北・東京エリアで4.1%となる見通しです。これから一層寒さが厳しくなりますが、無理のない程度に節電を心がけることが必要です。

【資源エネルギー庁「省エネ・節電特設サイト」】

https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/shoene_setsuden/

【資源エネルギー庁「省エネ・節電リーフレット(企業向け)」】

https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/shoene_setsuden/pdf/2022_winter/leaflet_office.pdf