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改正施行目前! 4月以降の労働者募集に関する注意点

◆募集時等に明示すべき労働条件が追加されます

令和6年4月より、労働契約の締結時や有期労働契約の更新時に明示すべき労働条件として、「就業場所」「業務の変更の範囲」が追加される等の改正が施行されます。既に、この改正に対応した労働条件通知書等のフォーマットが厚生労働省ホームページで示されています。

この明示すべき労働条件の追加は、求人の申込みの際に明示しなければならない労働条件としても追加されますので、注意が必要です。

 

◆追加される明示事項は?

具体的には「就業場所」として、「雇入れ直後」のものと「変更の範囲」を求人広告等に記載することとなります。「業務の変更の範囲」についても同様です。

さらに、有期労働契約を締結する場合には「有期労働契約を更新する場合の基準に関する事項」(通算契約期間または更新回数の上限を含む)も明示しなければなりません。

 

◆「変更の範囲」はどこまで想定して書けばよい?

特に正社員の場合、契約期間が長くなるため、営業所や部署が新設される可能性などを考慮するときりがありませんが、厚生労働省のQ&Aでは「募集等の時点で具体的に想定されていないものを含める必要はありません」とされています。

 

◆スペースに書ききれない場合はどうする?

求人広告などの限られたスペース内に書き入れない場合は、「詳細は面談時にお伝えします」などとしておき、一部を別途のタイミングで明示することも可能です。この場合、原則、面接などで求職者と最初に接触する時点までに、すべての労働条件を明示する必要があります。

【厚生労働省「令和6年4月より、募集時等に明示すべき事項が追加されます」】

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/haken-shoukai/r0604anteisokukaisei1.html

“つながらない権利”によって勤務時間外の連絡を拒否したいと思っている人の割合は72.6%~連合の調査結果から

テレワークや副業などの広まりから働き方が柔軟になった一方で、勤務時間とプライベート時間の区別がつけづらくなってきています。連合が実施した、勤務時間外の業務上の連絡に関する意識や実態、“つながらない権利”に関する意識調査から注目すべき点をご紹介します。

 

◆調査結果のポイント

○「勤務時間外に部下・同僚・上司から業務上の連絡がくることがある」72.4%

その頻度は、「ほぼ毎日」(10.4%)、「週に 2~3 日」(14.3%)、「月に2~3日」(12.1%)、「月に 1 日以下」(17.9%)。業種別にみると、[建設業](82.7%)が最も高く、次いで[医療、福祉](79.6%)、[宿泊業、飲食サービス業](78.0%)となっています。

○「勤務時間外に部下・同僚・上司から業務上の連絡がくるとストレスを感じる」62.2%

また、その連絡の内容を確認しないと、内容が気になってストレスを感じると回答した人の割合も、60.7%ありました。同様に、取引先からの連絡については、59%の人がストレスと感じているようです。

○「“働くこと”と“休むこと”の境界を明確にするために、勤務時間外の部下・同僚・上司からの連絡を制限する必要があると思う」66.7%

また、「取引先からの連絡を制限する必要がある」と回答した人の割合も67.7%ありました。

○「“つながらない権利”によって勤務時間外の連絡を拒否できるのであれば、そうしたいと思う」72.6%

一方で、「“つながらない権利”があっても、今の職場では拒否は難しいと思う」と回答した人は62.4%いて、業種で見ると、[建設業](74.1%)が最も高く、次いで[宿泊業、飲食サービス業](73.2%)[医療、福祉](72.8%)となりました。

 

◆“つながらない権利”の法制化

勤務時間外に仕事上のメールや電話への対応を拒否できる権利、いわゆる「つながらない権利」は、日本では法制化されていません。法制化されたとしても、業種によっては、特殊性や緊急性によって、権利を十分に行使できない可能性もあります。また、拒否することによる勤務評価やキャリア形成への悪影響を心配する労働者もいます。

権利を行使したい反面、行使することによる不安を強く感じる人は多いでしょう。今後日本でどのように法整備されるのか、注目です。

【日本労働組合総連合会「“つながらない権利”に関する調査2023」】

https://www.jtuc-rengo.or.jp/info/chousa/data/20231207.pdf?6597

親子関係や婚姻関係等を確認する行政手続で戸籍謄抄本が不要に

◆改正戸籍法施行で利便性アップ

令和元年成立の改正戸籍法には、本籍地の市区町村でなければ戸籍謄本を取得できない等の不便を解消するための新システム構築等が盛り込まれていましたが、いよいよ新システムが完成し、令和6年3月から次の3点が変わります。

○行政手続における戸籍謄抄本の添付省略が可能に

○戸籍の届出における戸籍謄抄本の添付省略が可能に

○本籍地以外での戸籍謄本発行が可能に

詳細は以下の通りです。

 

◆行政手続における戸籍謄抄本の添付省略が可能に

例えば健康保険の被扶養者認定や国民年金第3号被保険者の資格取得事務における婚姻歴の確認といった、親子関係や婚姻関係等を確認する手続きでマイナンバーを利用することとなり、戸籍謄抄本の添付省略が可能になります。

 

◆戸籍の届出における戸籍謄抄本の添付省略が可能に

婚姻届や養子縁組届など様々な戸籍の届出の際に、戸籍謄抄本の提出が不要になります。

さらに、戸籍の届書が提出後電子化されることで、すぐに新しい戸籍謄抄本が発行できるようになります。

 

◆本籍地以外での戸籍謄本発行が可能に

住んでいる市区町村や勤務先の最寄りの市区町村の役場の窓口で、自身の戸籍のほか、配偶者、父母、祖父母、子の戸籍の謄本も取得可能になります。

さらに、オンラインで行政手続をする際に利用可能な戸籍の証明書として、新たに「戸籍電子証明書」が発行されるようになります。パスポートの発給申請時にこの証明書を行政機関に提示することで戸籍証明書等の添付が不要となる予定で、今後、他の手続きにも拡大される見通しです。

【法務省「戸籍法の一部を改正する法律について(令和6年3月1日施行)」】

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00082.html

年末年始休業のお知らせ

皆様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

弊社は誠に勝手ながら12月30日(土)から1月3日(水)までの期間を、年末年始休業とさせていただきます。

ご繁忙の折柄、何かとご迷惑をお掛けすることと存じますが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。

「人事制度や雇用慣行を変える必要性がある」と感じている企業は61.5%

デジタルテクノロジーの発展や、消費者ニーズの多様化、また予期せぬパンデミックの発生等で、ビジネスを取り巻く環境は、とてつもないスピードで変化しています。株式会社リクルートが人事制度や人材の活用をテーマとしたアンケート調査を人事担当者向けに実施し、その結果が公表されました。従業員規模30人以上の企業に勤める2,761人が集計対象となっています。

 

◆調査結果のポイント

○「事業戦略やビジネスモデルを変化させる必要性を感じている」…60.0%

○「3年前と比較して人事管理や人材活用の難易度が高まったと感じている」…34.6%

○「人事制度や雇用慣行を変える必要性を感じている」…61.5%

その理由として、①既存従業員のモチベーションを高めるため(57.7%)、②組織の多様性を高めるため(41.0%)、③採用市場で自社が必要とする人材の確保が難しいため(40.6%)と回答しています。

○「環境変化に応じて人事制度や雇用慣行の適応ができている」…42.8%

と回答した企業は、「従業員規模1,000人以上、グローバルでもビジネス展開、設立20年以内」の割合が5割以上でした。

 

◆現在、人事課題だと感じているもの

具体的に、企業の人事担当者が「現在、人事課題だと感じているもの」を聞いたところ、「次世代リーダーの育成(37.6%)」、「従業員のモチベーション維持・向上(35.0%)」、「管理職のマネジメントスキル向上(31.0%)」が上位に並びました。

ほかにも、「中途採用・キャリア採用の強化(26.9%)」、「若手社員の定着率向上(25.2%)」など、人材確保につながる項目が選択されることからも、深刻化する人手不足への課題が見えてきます。

ビジネス環境にも、自社にも合った人事制度の見直し・検討・運用が期待されます。

【株式会社リクルート「企業の人材マネジメントに関する調査 2023~人事制度/人事課題編」】

https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/assets/20231101_hr_01.pdf

 

新規学卒就職者の離職状況~令和2年3月卒業者への厚労省調査などから

◆3年以内の離職率 新規高卒就職者37.0%、新規大卒就職者32.3%

人手不足の中、新卒入社の社員など若手の離職率は気になるところです。

厚生労働省は、令和2年3月卒業の新規学卒就職者の離職状況を取りまとめて公表しています。調査によれば、就職後3年以内の離職率は、新規高卒就職者が37.0%(前年度比1.1ポイント上昇)、新規大学卒就職者が32.3%(同0.8ポイント上昇)となっています。

 

◆事業所規模別、産業別の離職率

また、事業所規模別でみると、1,000人以上で高卒者26.6%、大卒者26.1%と3割を切るのに対し、5人未満で高卒者60.7%、大卒者54.1%、5~29人で高卒者51.3%、大卒者49.6%など、規模別の差が大きいことがわかります。

産業別では、宿泊業、飲食サービス業(大卒51.4%)、生活関連サービス業、娯楽業(同48.0%)、教育、学習支援業(同46.0%)、医療、福祉(同38.8%)、小売業(同38.5%)などで離職率の高さが目立っています。

 

◆人材の流出を防ぐために

株式会社リクルートマネジメントソリューションズによる「新人・若手の早期離職に関する実態調査」によれば、入社3年目以下社員の退職理由は、「労働環境・条件がよくない」(25.0%)、「給与水準に満足できない」(18.4%)、「職場の人間関係がよくない、合わない」「上司と合わない」「希望する働き方ができない」(14.5%)が挙がっています。

企業にとってはすぐに対応が難しい課題もありますが、人手不足の中で各社様々な工夫を始めている現状を踏まえ、自社でも人材の流出を防ぐための施策を検討したいところです。

【厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和2年3月卒業者)を公表します」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11805001/001158687.pdf

【リクルートマネジメントソリューションズ「新人・若手の早期離職に関する実態調査」】

https://www.recruit-ms.co.jp/upd/newsrelease/2311071355_6509.pdf

年次有給休暇の取得が過去最高に ~厚労省「令和5年度就労条件総合調査」

◆年次有給休暇の取得率が初の6割超え

厚生労働省の令和5年「就労条件総合調査」結果によると、令和4年の年次有給休暇の付与日数の平均は17.6日(前年調査17.6日)、実際に取得した日数は10.9日(同10.3日)で、平均取得率は62.1%(前年比3.8ポイント増)と初めて6割を超え、昭和59年以降では過去最高となりました。

産業別にみると、郵便局、農業協同組合等の「複合サービス事業」が74.8%と最も高く、「宿泊業、飲食サービス業」が 49.1%と最も低くなりました。

政府は、「過労死等の防止のための対策に関する大綱」(令和3年7月30日閣議決定)において、令和7年までに年次有給休暇取得率を70%以上とすることを目標に掲げています。

 

◆有給休暇の取得率を上げるためには?

厚生労働省は、毎年10月を「年次有給休暇取得促進期間」として、年次有給休暇を取得しやすい環境整備を推進するための集中的な広報を行っています。今年は、リーフレットにて「年次有給休暇の計画的付与制度」の導入、年次有給休暇付与計画表による個人別付与方式の活用方法について紹介しました。

平成31年4月に年次有給休暇の年5日取得義務が施行されて以来、年次有給休暇の取得率は過去最高となりましたが、政府の目標の70%には及ばない状況です。年次有給休暇の取得率を上げるにはどのような取組みが必要なのか、取得のすすまない企業は厚生労働省の年次有給休暇取得促進特設サイト等を参考にしながら検討する必要があるでしょう。

【厚生労働省「令和5年就労条件総合調査の概況」】

https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/23/index.html

【厚生労働省リーフレット「10月は「年次有給休暇取得促進期間」です。」】

https://www.mhlw.go.jp/content/11911000/001150923.pdf

【厚生労働省 働き方・休み方改善ポータルサイト内「年次有給休暇取得促進特設サイト」】

https://work-holiday.mhlw.go.jp/kyuuka-sokushin/

退職代行サービスの利用率は2%~『エン転職』アンケートより

エン・ジャパン株式会社が運営する総合求人サイト『エン転職』上で、ユーザーを対象に「退職代行」について実施したアンケートの結果が公表されましたので、ご紹介します。

 

◆認知度

「退職代行」とは、労働者本人に代わって、代行業者や弁護士が会社に退職の意思を伝えるサービスです。「退職代行というサービスを知っていますか?」と伺うと、72%が「知っている」と回答しました。年代別でみると、40代以上の認知度が64%に対し、20代は83%と、19ポイントの差がありました。

 

◆利用率

「退職代行サービスを利用したことがありますか?」と伺うと、93%が「ない」と回答。利用経験のない方に理由を伺うと「退職意向は自分で会社に言うべきだと思うから」(44%)が最多でした。一方で、「ある」は全体の2%。利用の理由トップは「退職を言い出しにくかったから」(50%)で、特に20代の回答が目立ちました。30代、40代のトップは「すぐに退職したかったから」(30代:52%、40代以上:45%)でした。

 

◆退職代行を利用しない条件

退職代行サービスを利用したことがある方に「どのような環境や条件があれば、退職代行を利用しなかったと思いますか?」と伺うと、第1位は「上司が話しやすい」(60%)、次いで「職場の人間関係がよい」(56%)、「退職意向をきちんと認めてくれる風土がある」(42%)が続きました。

 

◆今後、退職代行を利用するか

「今後、退職代行を利用したいですか?」と伺うと、「今後、使いたいとは思わない」が31%に対して、「今後、状況によっては使うかもしれない」が42%となりました。

【エン・ジャパン株式会社「7,700人に聞いた「退職代行」実態調査~「エン転職」ユーザーアンケートより】

https://corp.en-japan.com/newsrelease/2023/34896.html

「50人の壁」とメンタルヘルス不調者の増加

◆「50人の壁」とは

「50人の壁」とは、社員数が50人を超えると発生する経営課題のことを指しています。マネジメントを行うために社長のほか複数の管理職が必要となり、人事制度も複雑化するので管理レベルも高まるタイミングです。また、社員数が増えることで、情報共有や意思疎通が難しくなるため、組織内のコミュニケーションの質が低下するともされています。

この50人の壁と符合するように、メンタルヘルス不調者の割合が高まってくるようです。

 

◆メンタルヘルス不調者がいる企業は社員数50人超で大きく増加

帝国データバンクが行った「健康経営への取り組みに対する企業の意識調査」では、過去1年間で「過重労働時間となる労働者」や「メンタルヘルスが不調となる労働者」がいるかどうかを尋ねたところ、次のような結果が出ています。この調査の有効回答企業数は1万1,039社ですので、わが国での一般的な傾向と考えられます。

<社員数とメンタルヘルス不調者がいる割合(%)>

・5人以下 …………… 5.0%

・6人~20人…………10.8%

・21人~ 50人………19.5%

・51人~ 100人 ……31.6%★

・101人~300人 ……45.5%

・301人~1,000人 …59.0%

・1,000人超 …………62.0%

(全体集計では、21.0%[5社に1社]が「いる」と回答)

このように、規模が大きな会社ほど割合が高まっており、50人を超えたところで全体での数値を超えている状況がわかります。

会社が大きく成長するほど、人事労務管理の重要性も高まってきます。メンタルヘルス不調を防止するためには、定期健康診断の確実な実施、職場の喫煙対策、労働時間管理や仕事の進め方の見直しなどによる労働密度の適正化などが重要ですので、今一度、自社の状況を見直してみましょう。

【帝国データバンク「健康経営への取り組みに対する企業の意識調査」】

https://www.tdb.co.jp/report/watching/press/pdf/p231011.pdf

今年度の被扶養者資格再確認における「年収(130万円)の壁」対応

◆「被扶養者資格再確認」とは?

健康保険の被扶養者は、法令で毎年一定の期日を定め確認することとされています。協会けんぽ加入事業者には、令和5年度分の書類が、令和5年10月下旬から11月上旬にかけて順次発送されます。

 

◆提出期限までに事業者がすべきことは?

提出期限は、令和5年12月8日(金)です。期限までに、自社の被保険者に対して、令和5年9月16日現在の被扶養者(4月1日時点で18歳未満の方、4月1日以降に被扶養者になった方、任意継続被保険者の被扶養者は対象外)について、文書等により被扶養者の要件を満たしているかを確認し、被扶養者状況リストに結果を記入します。

別居している被扶養者、海外に在住している被扶養者については厳格な方法による再確認が必要となるため、協会けんぽから送られてくる被扶養者状況リストに同封の被扶養者現況申立書を記入し、確認書類とともに提出します。

 

◆「年収(130万円)の壁」対応の内容は?

政府の「年収の壁・支援強化パッケージ」により、年収が130万円以上であっても人手不足による労働時間延長等に伴う一時的な収入増加である場合、その旨の事業主証明を添付することで、迅速な被扶養者認定を可能とする方針が示されました。

そのため、上記に該当することが確認できた場合は、被扶養者状況リストの「変更なし」にチェックをしたうえで、「一時的な収入変動」に係る事業主証明と併せて提出します。所得証明書等を提出する必要はありません。

なお、収入増加の理由が人手不足による労働時間延長等に伴う一時的な収入増加でない場合は、事業主証明の提出は不要です。

 

【全国健康保険協会「事業主・加入者のみなさまへ「令和5年度被扶養者資格再確認の実施方法等について」(令和5年11月9日更新)」】

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/event/cat590/info231023/